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スタッフインタビュー

CG監督
雲藤隆太さん

作品との出会いを振り返って思い出されることは?

ヴィジュアル系の音楽に対しての自分のイメージは、バンドごとに独自の世界観があり、それが見た目にも大きく表れているという印象でした。そこにヴァンパイアという強いヴィジュアルを作り出せる要素を掛け合わせるというのは、凄く独特で面白い作品になりそうだと感じました。
また自分自身、ジャンルを問わず様々な音楽が好きなので、このような音楽がテーマの作品に携わらせて頂く事が出来て、とても嬉しかったです。

「CG監督」として注力されたポイントは?

プリズン内のライブシーンはキャラクターも背景もCGで作成しています。3D空間で自由にカメラワークを付ける事が出来たので、歌っているキャラクターを印象的に見せるカメラアングルになるように心掛けました。 プリズンという独特な背景空間をCGで作るにあたって、かなり試行錯誤を重ねました。田中監督と相談しながら、また構造やデザインからヒントを得て、イメージを膨らませて作っていきました。ユニットごとに色が違うのですが、それぞれのユニットのイメージが強く表れた空間に仕上げる事が出来たと思っています。
キャラクターの動きは、一部を除き、モーションキャプチャーで収録した動きをベースにアニメーションを完成させています。モーションアクターを担当してくださった方々の素晴らしい動きをなるべくそのままCGキャラクターに反映出来るように、注意深くアニメーションを設定していきました。その結果リアルに歌っているシーンを作る事が出来たと考えています。歌い方、表情、腕の使い方などはそれぞれのキャラクターの個性が出るように作っています。ユニット全員で歌っているパートもキャラクターごとにそれぞれ異なる動きをしているので、そこも注目して頂ければと思います。
またバックバンドの演奏についても、今回のCG作業用に、それぞれの楽曲をフルパワーで演奏して頂いた映像を元にアニメーションを作成しています。キャラクター達の歌がメインではあるのですが、演奏パートもインサートで映るので、楽曲の流れや迫力を止めないように、熱を込めてアニメーションをつけました。

特に気になるユニットは?

LOS†EDENが気になります。楽曲が攻撃的な曲調なので、歌い方や体の動きがアクションシーンのように見えて、とてもカッコよかったです。他のユニットよりも、ギターリフがゴリゴリ鳴っているのが、凄く挑発的でスリリングなイメージが出ているところも好きです。

ビビッときたシーンを1つ教えてください!

1話のLOS†EDENのライブシーンです。この曲だけプリズン内にマネキンを配置しているのですが、それが楽曲の独特な雰囲気の溶け込んでいて、とても印象的でした。 それと6話のO★Zのライブシーンで、プリズンを飛び出して草原で歌っているシーンがあるのですが、このシーンもO★Zの持つ爽快なイメージや、力強さを感じる事が出来て、とても気に入っています。CG的にもキャラクターと背景、エフェクトと作成しました。空間そのものを作っていく作業でしたので、簡単ではありませんでしたが、良い形にまとめられたかと思っています。

ズバリ、ご自身が〝美〟を感じるものとは?

個人的にはギターが好きなので、ギターが映像に映ると「このギターは何だろう?」と勝手に脳が動き出します。勿論、楽器としても好きですが、フォルムやデザインを見るのも好きなので、そこに「美」を感じているのだと思います。

最後に本作のみどころや「ヴィジュアルプリズン」を楽しんでくださっている方たちにメッセージを!

音楽で繋がり合うキャラクター達の思いや葛藤が詰まった、切なくも暖かい作品だと思いますので、音楽好き、吸血鬼好き、どんな方でも楽しめると思います。是非とも最後まで観てください!