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スタッフインタビュー

総監督
古田丈司さん

作品との出会いを振り返って思い出されることは?

厨二病全開の設定で実に上松さんらしい企画だなと感じました。
上松さんの物語があった上で発注され作る音楽ではなく、音楽のためにストーリーがありその物語に必要で必然な音楽アニメを作りたいというただならぬ情熱を感じながら、できうる全てをこの作品で再現しようと頑張らせてもらいました。

「総監督」として注力されたポイントは?

共有していた部分で言うと上松さんから提案いただいた、物語を作るときに迷った際は「イケメンなのにちょっと様子のおかしい様」みたいな部分は忘れずに取り組みました。
ただその部分に加えて、何か問題が起きたらそれを解決するのは「音楽」であるべき作品って言うのは意識していました。だからキーになる部分では必ず音楽をからめています。
それとあくまでアンジュの成長物語である考えていたので、何かイベントが起こる際もアンジュを受け身にさせず、必ず彼の意思を示して物語が進むようなお話の調整は意識的にしていました。例えばはO★ Zの衣装のイメージをベスに語る際とかの時とか。アンジュには少年漫画の主人公として真っ直ぐに物語に向き合ってもらいたいという思いで取り組みました。
一番のピンチで言えば、5話のギルをいかに説得力あるように落とすってことですかね。アンジュにしてギルにしても、どっちも話し下手すぎる(笑)そこは本当にあの手この手を使ってギルを攻略することだけに必死になってシナリオ開発した記憶があります。

特に気になるユニットは?

個人的な趣味だけで言えばLOS†EDENが音楽としては好きですかね。荒々しい感じとヘドバンしたくなる音楽がたまらないです。彼らの家族感もほっこりしますし、株で稼いでいたりとかオンラインで打ち合わせする感じも、現代の技術を受け入れ何か新しいものを作り出してくれるんじゃないかという期待も持てるので。きっとオンラインゲームの中でライブイベントとかするのもLOS†EDENが最初なのかなぁ。

ビビッときたシーンを1つ教えてください!

#4のイヴのバトルシーンは純粋にカッコ良かったのでビビッときました。シナリオ段階であんなシーンになるなんて想像もしていなかったので(笑)。
A1のアクションアニメーターの力をまざまざと見せつけらました。
あとは#5のギルがアンジュの手の甲噛むシーンですかね。

ズバリ、ご自身が〝美〟を感じるものとは?

学生時代理数系だったんですが、数学の授業で先生が「この解き方は美しいですねー」って言っていたことが印象に残っていて、芸術文学以外のどんなジャンルのものでも「美」ってあるんだなと感じています。今の仕事で言えば「編集」作業やっている時が一番「美」を感じる瞬間が多いです。各セクションの全てのピースが美しくはまった瞬間の気持ちよさに酔いたいがために、アニメの演出をやっているんだと思います。

最後に、放送を終えた今の思いや「ヴィジュアルプリズン」を楽しんでくださった方たちへメッセージを!

一見トンチキな部分もありますが、ヴィジュアル系とヴァンパイアの良いところを余すところなく取り入れるため、スタッフ一同必死に取り組んだ作品でした。特に音楽に対してはトコトン誠実に向き合ったつもりです。それが皆さんの心に伝わってくれたらいいなと思っています。
あと個人的なことですがヴィジュプリを制作している間に娘が産まれ、この子の物心がつくまでずっと続くような作品にしたいという思いで取り組んできました。できるなら10年とか経っても続いて家族一緒にライブに行きたい!
最後までご視聴ありがとうございました。